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長谷川式認知症スケールの点数の見方と基準点|MMSEとの違いを徹底解説

2026年10月18日 読了目安: 3 分 Nonomiya
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長谷川式認知症スケールの点数の見方と基準点|MMSEとの違いを徹底解説
長谷川式認知症スケールの点数の見方と基準点|MMSEとの違いを徹底解説
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家族の「もの忘れ」が気になり始めたとき、医療機関や介護保険の認定調査などで広く用いられている代表的な検査が「改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」です。名前は聞いたことがあっても、「何点以下だと認知症の疑いがあるのか」「具体的にどのような質問項目があるのか」といった実情までは詳しく知らない方も少なくありません。

認知症の早期発見や適切な医療・介護サポートを受けるためには、検査の仕組みや数値の意味を正しく把握しておくことが第一歩となります。本稿では、判定の目安となるカットオフ値から具体的な採点方法、世界的な標準検査であるMMSEとの違いまで、現場の最新知見を交えてわかりやすく整理しました。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:長谷川式は30点満点中「20点以下」が認知症スクリーニングの基準点(カットオフ値)となる。
  • 要点2:質問項目は全9問で所要時間は約5〜10分、記憶力(見当識・遅延再生)の測定に特化している。
  • 要点3:長谷川式は記憶重視、MMSEは図形描画など空間認知も含み、両者の特性に応じた使い分けが不可欠。

【点数の見方とカットオフ値】長谷川式認知症スケールの判定基準

長谷川 式 認知 症 スケールの関連写真・ビジュアル
【画像】長谷川 式 認知 症 スケール 関連ショット

長谷川式認知症スケールは、最高得点が30点満点で構成されています。医療現場やスクリーニング検査における判定基準として、一般的に20点以下が「認知症の疑いあり」と判断されるボーダーライン(カットオフ値)です。

点数の目安と状態の一般的な解釈は次の通りです。

  • 21点〜30点:認知機能の明らかな低下は見られない(正常範囲)
  • 16点〜20点:軽度の認知機能低下、または初期の認知症が疑われる
  • 11点〜15点:中等度の認知機能低下が疑われる
  • 0点〜10点:高度(重度)の認知機能低下が疑われる

ただし、ここで留意すべきは「20点以下だから即座に認知症と確定するわけではない」という点です。長谷川式はあくまでも簡易的なスクリーニング検査であり、本人の当日の体調、極度の緊張、聴力や視力の状態、教育歴などによって点数が左右されるケースが珍しくありません。確定診断には、頭部MRIやCTなどの画像診断、専門医による問診を組み合わせた総合的な判断が必須となります。

【全9問】改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)の質問項目と採点方法

長谷川 式 認知 症 スケールの様子・注目ショット
【写真】長谷川 式 認知 症 スケール 近影・注目カット

現在広く普及している「改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」は、全部で9つの質問項目から構成されています。検査の所要時間は約5〜10分と短く、被検査者の身体的・精神的な負担が少ない設計です。

各設問のテーマと配点は以下のように割り振られています。

  • 設問1:年齢の教示(1点)… 自分の年齢を正しく答えられるか(2年までの誤差は正解)。
  • 設問2:日時の見当識(4点)… 今日が何年、何月、何日、何曜日かを尋ねる。
  • 設問3:場所の見当識(2点)… 今いる場所がどこか(病院、施設、自宅など)を答える。
  • 設問4:言葉の即時記銘(3点)… 関連のない3つの言葉(例:「桜・猫・電車」)を復唱して覚える。
  • 設問5:計算問題(2点)… 100から7を引く計算を2回連続で行う(100-7=93、93-7=86)。
  • 設問6:数字の逆唱(2点)… 3桁および4桁の数字を後ろから逆に言う(例:「3-8-2」→「2-8-3」)。
  • 設問7:遅延再生(6点)… 設問4で覚えた3つの言葉を時間を置いて思い出す(最も配点が高い設問)。
  • 設問8:物品記銘(5点)… 目の前に置かれた5つの異なる小物を隠し、何があったかを答える。
  • 設問9:言語の流暢性(5点)… 知っている野菜の名前をできるだけ多く挙げる(10個以上で満点)。

特に配点割合が高い「設問7の遅延再生(6点分)」は、直前の記憶を保持・想起する能力を測る中核部分です。アルツハイマー型認知症の初期段階では、この遅延再生や設問2の日時に関する点数が顕著に低下しやすい傾向があります。

長谷川式とMMSEの違いを比較|特徴と使い分けのポイント

長谷川 式 認知 症 スケールの報道・詳細資料
【資料】長谷川 式 認知 症 スケール 報道・メディア記録

日本の医療・福祉の現場で長谷川式と並んで頻繁に用いられるのが、世界的な標準テストである「MMSE(ミニメンタルステート検査)」です。両者はよく似ていますが、検査の狙いや測定領域に明確な違いが存在します。

比較項目長谷川式(HDS-R)MMSE
発祥・適用地域日本発(国内で極めて高い普及率)米国発(国際的な臨床試験・世界標準)
満点と基準点30点満点/20点以下で疑い30点満点/23点以下で疑い
主な測定領域記憶力(特に遅延再生)、見当識、言葉の流暢性記憶力、見当識、空間認知、書字・描画、言語理解
検査の実施形態ほぼ口頭のみ(道具は小物が少数)口頭質問に加え、紙とペンを使った図形模写や文章記述
身体的負担手指の麻痺や視力低下があっても実施しやすい書字や図形描画が必要なため運動障害の影響を受けやすい

長谷川式は会話形式でスムーズに進められるため、ベッドサイドや手元が不自由な高齢者にも適しています。一方で、脳血管性認知症やレビー小体型認知症に見られるような「視空間認知の障害」を早期に捉えたい場合は、重なり合う五角形の模写が含まれるMMSEが威力を発揮します。現場では患者の状態や疑われる疾患のタイプに応じて適切に選択されています。

開発者・長谷川和夫氏の経歴と検査に込められた思い

長谷川式認知症スケールの生みの親は、日本の老年精神医学のパイオニアである精神科医の長谷川和夫(はせがわ かずお)氏(1929〜2021年)です。

長谷川氏は東京慈恵会医科大学を卒業後、米国留学を経て高齢者医療の研究に没頭。1974年に最初の「長谷川式簡易知能評価スケール」を開発し、1991年にはより時代に即した精度の高い「改訂長谷川式(HDS-R)」へと発展させました。また、従来の「痴呆」という差別的な呼称から「認知症」への用語改訂を主導するなど、尊厳を守るケアの普及に生涯を捧げました。

晩年の2017年には、自らが嗜銀顆粒性認知症(しぎんかりゅうせいにんちしょう)であることを公表。自ら患者となった後も、「認知症になっても心や感受性は失われない」「周囲の温かい理解こそが安心につながる」と発信し続けました。長谷川式スケールは単なる数値テストではなく、患者と医療者が穏やかに向き合う対話のツールとして設計されている点に大きな意義があります。

評価用紙のダウンロード方法と家庭で実施する際の注意点

改訂長谷川式の評価用紙は、厚生労働省の関連サイト、自治体の認知症ポータルサイト、各医療機関・医師会のホームページなどでPDF形式のファイルが広く一般公開されており、無料でダウンロードが可能です。

用紙を手軽に入手できることから「自宅で親に試してみたい」と考える家族も多いですが、家庭内での安易な実施には注意が必要です。

家族がテスト形式で質問を投げかけると、被検査者は「試されている」「認知症扱いされた」と強い抵抗感や屈辱感を抱き、信頼関係が崩れてしまうリスクがあります。また、答えに詰まった際に家族が思わず正解を教えたり、不機嫌になったりすることで正確な結果が得られません。どうしても気になる症状がある場合は、かかりつけ医や地域包括支援センターの専門職に依頼し、自然な面談の中で受けてもらうのが賢明です。

認知症の早期発見から介護保険の認定調査までの実践ステップ

点数がカットオフ値付近であったり、日頃のもの忘れが日常生活に支障をきたしていたりする場合は、速やかに次の一歩を踏み出す必要があります。

早期発見から公的サポートを活用するまでの具体的な流れは以下の通りです。

  1. かかりつけ医または物忘れ外来の受診:まずは内科のかかりつけ医に相談し、必要に応じて精神科・脳神経内科などの専門医療機関で精密検査を受けます。
  2. 地域包括支援センターへの相談:各自治体に設置されている高齢者の総合相談窓口に連絡し、現在の生活状況や困りごとを共有します。
  3. 要介護認定の申請:自治体の窓口で介護保険の申請を行い、認定調査員による訪問調査と主治医意見書の作成を進めます。

介護保険の認定調査における「認知機能検査」でも、日時の見当識や意思疎通の度合いが細かくチェックされます。早期に専門医の診断を受け、長谷川式などのスコアや診断書を揃えておくことで、適切な介護サービスの利用(デイサービス、訪問看護など)へスムーズにつなげることができます。

【長谷川式認知症スケール】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:検査の前に本人が練習したり、答えを覚えたりすることはできますか?
A1:練習や事前学習は避けるべきです。長谷川式は現在のありのままの認知機能を把握するためのスクリーニング検査です。事前に答えを暗記してしまうと点数が実態より高くなり、適切な医療介入や早期治療の機会を逃してしまう恐れがあります。

Q2:高学歴の人や知能が高い人は点数が高めに出ることはありますか?
A2:はい、あり得ます。長谷川式は簡易的なテストであるため、もともと学歴が高かったり計算が得意だったりする方は、軽度認知障害(MCI)や初期の認知症があっても20点以上の高得点を維持することがあります。スコアだけでなく、普段の生活行動の変化を観察することが重要です。

Q3:検査を拒否する家族を連れて行くにはどうすればよいですか?
A3:「認知症の検査を受けに行こう」とストレートに誘うのではなく、「かかりつけ医での定期健康診断」や「血圧やお薬の相談」といった名目で医療機関に同行し、事前に医師へ相談して診察の流れの中で自然に検査を実施してもらう方法が効果的です。

まとめ:早期発見と適切なサポートで安心の介護・医療連携を

長谷川式認知症スケール(HDS-R)は、わずか10分足らずの短い時間で記憶力や見当識の状態を定量的に把握できる、極めて信頼性の高いスクリーニング指標です。カットオフ値である「20点以下」は一つの重要なシグナルですが、点数の良し悪しに一喜一憂するのではなく、その背景にある本人の生活のしづらさに目を向ける姿勢が欠かせません。

認知症は早期に発見し、適切な薬物治療や生活環境の整備、介護保険サービスを活用することで、進行を緩やかにし、本人と家族が穏やかに過ごせる期間を長く保つことができます。日常会話の中で少しでも違和感を覚えたら、一人で抱え込まずに専門医やかかりつけ医、地域包括支援センターへ早めに相談することをおすすめします。 (出典: 長谷川 式 認知 症 スケール(Yahoo!ニュース))

山本 結衣 (Yui Yamamoto)
トレンドデスク記者
山本 結衣 (Yui Yamamoto)

ITニュースやSNSバズ情報を多角的な視点から取材・検証。信頼できるまとめ記事を発信中。

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